海上自衛隊の潜水艦「たいげい」が進水しました!
「たいげい」は、三菱重工業神戸造船所で建造されました。
10月14日、三菱重工神戸造船所において平成29年度計画潜水艦の命名・進水式が行われ、「たいげい」と命名されました。「たいげい」は同型1番艦であり、探知能力が大幅に向上しただけでなく、女性自衛官の勤務に適した設備を有する最新の潜水艦です。#大鯨 #潜水艦 #海の忍者 pic.twitter.com/vjD0JXpS1c
— 防衛省 海上自衛隊 (@JMSDF_PAO) October 14, 2020
【たいげいの命名・進水式の動画】
— 防衛省 海上自衛隊 (@JMSDF_PAO) October 15, 2020
防衛大臣により「たいげい」と命名された後、支綱(しこう)が切断されると、潜水艦が誕生する瞬間を是非、ご覧ください。
海自ホームページに、平成29年度計画潜水艦「たいげい」を掲載しましたので、あわせてこちらもご覧ください。
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たいげい型潜水艦「たいげい」
(出典:海上自衛隊 ホームページ)
「たいげい」は「大鯨」と書き、大きな鯨を意味します。
建造費はおよそ728億円です。
今までは「おやしお」型、「そうりゅう」型といった潜水艦を建造してきましたが、今回は新しい型となります。一番艦、すなわちネームシップです。
基準排水量は3,000トンで、2,900トンのそうりゅう型よりやや大きくなっています。
たいげい型 | そうりゅう型 | |
基準排水量 | 3,000トン | 2,900トン |
水中排水量 | 未公開 | 4200トン |
全長 | 84m | 84m |
全幅 | 9.1m | 9.1m |
吃水 | 未公開 | 8.5m |
機関 | ディーゼル+電動機 | ディーゼル+スターリング+電動機(1~10番艦) ディーゼル+電動機(11~12番艦) |
速力 | 不明 | 水上13ノット / 水中20ノット |
装備 | 533mm魚雷発射管×6門(18式/89式魚雷、ハープーン) | |
潜航深度 | 非公開 | 非公開 |
乗員 | 70名 | 65名 |
たいげい型は、そうりゅう型より探知能力の向上、ソーナー、静粛性、探知性能、被探知防止性能が向上しています。
また、女性自衛官が潜水艦に乗れるようになったため、居住区(寝室)に仕切り等を設けて、女性自衛官が勤務に対応できるようにしてあります。
(出典:海上自衛隊 ホームページ)
そうりゅう型潜水艦「しょうりゅう」
そうりゅう型10番艦「しょうりゅう」までは、スターリングエンジンと蓄電池を搭載していました。ですが、11番艦「おうりゅう」からはディーゼル・エレクトリックとリチウムイオン電池を搭載しています。これは、世界で初めての試みです。
リチウムイオン電池は鉛酸電池の2倍以上といわれており、水中航行能力が高くなり、潜航時間も大幅に延ばすことができます。
「たいげい」は、リチウムイオン電池を搭載しています。また、新型の「18式魚雷」を搭載予定です。
18式魚雷は機関に水素・酸素燃焼タービンを採用しているため、排気がなく、水を排出するだけという魚雷です。つまり、航跡が見えない最強の魚雷です。囮装置も搭載し、深海域や音響環境が複雑となりやすい沿海や浅海域にでも、目標を探知・攻撃できます。
(出典:艦載装備品開発の歩み,技術研究本部資料)
現行の「89式魚雷」も最強と言われています。89式魚雷の最大深度は推定900mです。
深度900mの魚雷は89式魚雷以外、おそらく存在しないと思われます。
(出典:海上自衛隊 ホームページ)
過去に建造された潜水艦には「潮」の名前、「龍」の名前が付いていましたが、今度は「鯨」の名前です!
「鉄のくじら」と呼ばれている潜水艦にはふさわしいですね!
2番艦以降は「白鯨」、「黒鯨」、「長鯨」 「迅鯨」....とかでしょうか?
(出典:海上自衛隊 ホームページ)
「たいげい」は2022年3月に引き渡される予定です。
配備先は未定でですが、おそらく呉でしょう。(今までの潜水艦の1番艦は呉だったため)
日本のために頑張れ、たいげい!