時代のかたすみで

陸上自衛隊に「救難部隊」は存在しない

自衛隊災害派遣について。

九州南部豪雨が発生し、甚大な被害が出ています。

災害に遭われた方々、心よりお見舞いを申し上げます。

 

現在、警察消防海保自衛隊などが災害派遣をしています。

危険な場所や、難しい救助の場合は自衛隊が行うことになっています。

今回は自衛隊災害派遣のお話です。

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(出典:陸上自衛隊 西部方面隊

自衛隊には「救難部隊」のいうものが存在します。

海上自衛隊には「救難飛行隊」、航空自衛隊には「航空救難団」があります。ですが、陸上自衛隊には救難を専門とした部隊は存在しません。

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(出典:Wikipedia

海上自衛隊US-2 救難飛行艇

US-2は海自が世界に誇る救難飛行艇です。

製造したのは、二式飛行艇をつくった新明和工業川西航空機)です。

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(出典:Wikipedia

航空自衛隊UH-60J

空自のUH-60(救難用)は洋上迷彩になっています。

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(出典:陸自調査団

陸上自衛隊UH-60J

元々このヘリは「多用途ヘリ」というもので、主に航空輸送任務の際に使います。

UH-60、通称「ロクマル」と呼ばれています。

このロクマルは「暗視装置」や「気象レーダー」などを搭載しており、有事の際だけでなく、災害派遣の際にも大きな役割を果たします。また、左右には増槽(補助タンク)を積んでいるので長時間飛行することができます。

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(出典:陸上自衛隊 西部方面隊

九州南部豪雨の救助の様子です。

先ほども述べたように、陸上自衛隊には救難専門の部隊はありません。なので、日々の訓練がいかに活かせるかが鍵となります。

ヘリコプターを使うので、救助は「航空科部隊」が行います。

救助の様子です(動画)⇩

(出典:陸上自衛隊 西部方面隊

ホバリングをして救助をしています。

ヘリコプターがピタッと止まっていますよね。これは本当に難しい技術なのです。

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(出典:陸自調査団

救助の様子(訓練)

救助は「ホイスト」という器具を用います。赤い丸で囲ったのがそうです。ホイストとはウインチの一種です。

フックのついたワイヤーを伸ばして、救助員や救助用担架を降下させて救助します。

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(出典:陸上自衛隊

毎回、災害のたびに出動をしてくださる自衛隊員の方々。本当に頭が下がります。

日本を他国の侵略から守り、災害時には救助をする。こんな組織は世界を探してもいません。

自衛隊の皆さん。そして警察・消防・海保の方々も本当にお疲れ様です。

陸上自衛隊 広報用映像

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